明と暗、ふたつの顔/コンラッド大阪 2021
お元気ですか?私は元気です。
久々にブログ書いていきます。
そういえば今年はまだ1回しか書いてなかったんですね。
さて、今回はヒルトングループ最高峰のコンラッド大阪に宿泊してきたので、その記録を。
これもちょっと前の話ですが……
大阪府大阪市。皆さんご存知かと思いますが、この街は大きく二分すると、
高層ビルが林立する梅田を中心としたメガロポリス"キタ"と、
グリコの看板でお馴染みの心斎橋・難波を中心とする繁華街"ミナミ"で構成されていて、その外殻に幾つかのエリアが形成されています。
今回宿泊したコンラッド大阪は、その"キタ"と"ミナミ"の緩衝地帯である"中之島"に位置しています。
中之島。その名前の通り、川の中洲にあたるエリアです。高層オフィスビルが並び建ち、両岸にもタワーマンションが軒を連ねています。
この辺一帯、川向うキタ寄りの堂島やミナミ寄りの淀屋橋や北浜近隣を含めたこの周辺は、元々市役所や証券取引があったりしたエリアなので古い洋風の建物が多くあり、川辺に聳えるビル群の合間を歩いていくと中々風情がある都市景観を楽しめます。
開幕から早々に話が逸れてしまいました。
キタ側に目を向ければリッツカールトン大阪やインターコンチネンタル、ミナミ側に目を向ければセントレジスやW大阪。
しかしこの中之島近隣にはほかにリーガロイヤルホテルがあるくらいで、コンラッド大阪ひとつが外資高級ホテルとして君臨しています。
数年前に同じヒルトングループのヒルトン大阪に滞在した際、少々疑問を持つような経験をしたことがあります。さて、コンラッドの実力は如何に?
京阪電車渡辺橋駅にて降車。オフィス街の地下空間は平日は人々が行き交いお店も開いていますが、日曜日はシャッター通りです。
直結通路があり、地下3階から一気にエレベーターで地上に上がります。
1階のエントランスホールは白と茶色のモノトーン色調。天井が高い以外に、特段普通のオフィスビルと変わりません。......なるほど?
室内には数人のベルスタッフが待機しており、私の用向きを尋ねるや否や素早く荷物を預かり、数言話す間にエレベーターが到着していて、乗り込んだ私に向かって扉が閉まるまで皆で深々と最敬礼。
あまりの手際の良さと丁寧さに唖然としていると、星空を想像させる黒く暗い、少し圧迫感のあるエレベーターの中は淡い黄色の香りが漂っています。ベルガモット、ジャスミン、レモン……細くて品のあるその匂いを嗅ぐうちに、これからの時間への期待と緊張で思わず嘆息します。
やがてエレベーターは開き、フロントのある地上40階へ。目の前に広がるビル群の織り成す白いスカイラインの開放感と明るさ、先程までの重苦しい圧力との対比に呆然としながら待機していたスタッフに先導され、
雲の巨人を思わせるバルーンアートの風神雷神像の合間を抜けてレセプションへ。
ここまで終始圧倒されつつ、チェックイン完了。
40階にはロビーラウンジや直営レストランも居を構えているので宿泊客以外の滞在者も多く、日中の写真を殆ど撮れていないのが悔やまれます。
宿泊者用のエレベーターはカウンターの奥。きちんと棲み分けがなされています。これまた暗い星空の回廊を抜けて、36階のお部屋へ。
西向きのキングデラックスルーム、50平米のこのお部屋は入室して右手突き当たりにトイレ、左手の回廊を進むと居室エリアになります。
想像よりずっと天井が高く、4mはあるでしょうか?まず目に入ってくるのは、その上から下まで広がる一面の窓。隣のビルの向こう側には、大阪の街並み、その先には京セラドーム、海遊館の観覧車、私の大好きな南港の影も見えます。
窓側からみたお部屋はこんな感じです。
一番スタンダードなお部屋でもダブルシンク。
円形のバスタブは入浴していて独特の気持ちよさがありました。ただ、備え付けのバスボムは存在に気づかずに使わず仕舞い。勿体ないことをしました。お土産に持って帰ったので、次回、どこかのホテルで使おうと思います。
一通り部屋を見て回ったあと、荷物の搬入も終わった頃、突然部屋の電話が鳴ります。
何かミスがあったのかな?出てみると、レセプションでチェックインを担当してくれたコンシェルジュからで、「部屋に不便がないか?」を尋ねるフォローの電話でした。
またもや驚いてしまいました。
私の経験値が少ないから何処でもこのようなサービスがあることを知らないだけでしょうか?
この電話はホテル側から大切にされていると感じて嬉しかったです。
部屋の奥にあるラウンドのデスク。滞在中はこの椅子を反対側に向けて、窓の外が見えるようにして作業をしていました。
ベッドサイドのBOSEにではずっとFuture Houseをかけていました。都会のホテルに泊まると、そういう音が欲しくなります。
サイドボードにはミラーが仕込んであって、化粧台に変化します。
私は、オレンジ色の光の下だと化粧が出来ません。ホテルのドレッサーには暖色照明が設置してあることが多いので、この女優ミラーの白色灯には助けてもらいました。
ベッド側はこんな感じです。
カウチソファは硬め。沈むタイプが好きじゃないのでこれは○
そういえば、ベッドの上に誰かいますね……?
このホテルのお友達、コンラッドベア&コンラッドダックです。こんにちは!
うちの子になったので、次の日、一緒におうちに帰りました。
このホテルは演出がとても上手ではあるものの、決して雄弁ではないと思います。
ただ、自分がどう在りたいのかを簡潔に、そして強く語るのにとても長けている気がします。
同じ構図でも時間の経過で表情が変わるように、このホテルは雲の間に聳える荘厳な昼の顔と、夜の煌めきに漂う華やかな夜の顔を同時に持っているように感じました。
……つくづく、昼間の写真があまり無いのが悔やまれます。
この滞在の食事ですが、
夜はルームサービスで、朝は朝食付きのプランだったので40階の直営レストランで食べました。
スタッフのオペレーションも問題なく、お料理もおいしかったです。
ただ、朝食会場で他の滞在者、隣の先に座っていた方々からとても不快な思いをしたと、それだけは申し添えさせてもらいます。
決して安い宿泊料金を支払っている訳では無いのに、ああいう他人を見世物にするような言動をされると最悪な気分でしたし、同時に私のレベルが足りてないんだなと実感しました。今後、朝食はインルームに振替しようと思います。
その二人に限らず、正直に言うと、客層はあまり良くないのかなと思いました。私もその悪い客層の一部かもしれないのであまり多くは語りませんが、特に日中のカフェ利用の時間帯はすごく……都会特有のお客様が多いなあと感じました。ソフトもハードも素晴らしかったのでそこだけが残念です。
ただ、それもこのホテルの二面性を表しているような気もしますので、よく言えば魅力なのかもしれません。
13時のレイトチェックアウトを頂いていたので、朝食後もしばらく作業をして退室。
偶然でしょうが、レセプションのコンシェルジュはチェックイン時の担当と同じ方でした。
最後まで丁寧に対応してくれた彼女に朝食会場での悪い気分を引き摺っていた私は少し救われて、家路に着きました。次に来る時はもう少し強くなってから来ようと。
最近は同じホテルにばかり泊まることが多かったので、新鮮で良かったです。やはりホテル遊びはいいですね。